2021年5月10日
部品を海外調達する上での調達先やトラブルに巻き込まれないための対策について
これまでの技術コラムではご紹介をさせていただいております。
今回は改めて海外調達をするメリット・デメリットについてご紹介させていただきます。
□海外調達をする上でのメリットとは?
①コスト削減が可能である
海外調達をする上で、最大のメリットの一つであるのが、「コストの削減」です。
日本はアジアの周辺諸国に比べると人件費や部品の調達にかかる費用が非常に高いので、
お客様へ見積もりをする際には製造費にプラスαでの経費が非常に高いことが現状となっております。
また、従来では人口が最大である点と積極的な技術輸入の点で中国が海外工場として選ばれていましたが、
徐々に中国の人件費も高騰しているという面から、海外工場の多くは東アジアへと進出をしていきました。
②初期投資が少ない
こちらは上記の①と同様に、経費に含まれているものです。
特に、自社で設計する場合には工作機械の購買が必要となりますが、
ほとんどの場合1000万円を超える高額な機械ばかりです。
加工頻度と工作機械自体の値段を加味した場合において、自社で購買するメリットが少ない場合もございます。
その点、海外調達の場合にはイニシャルコストがかかることもなく、
費用に含まれるリース料も海外では中古機械がほとんどなために、少なく抑えることが可能となっております
□海外調達をする上でのデメリットとは?
①品質管理の問題
海外調達で特に注目されるのが品質の問題です。
国が違うと商習慣や安全基準が大きく変わります。
特に我が日本においては、品質管理において非常にデリケートな国とも言えます。
その点、海外から調達する部品や商材に関しては、
ワークのサイズに誤差がある場合や追加工が必要な場合もあるので、
見積もりをする際には取引先と十分なコミュニケーションで未然に問題を防ぐことが重要となります。
当社が実際にお取引をしている企業様においては、当社がISO9001認証を取得しており、
そちらの基準に従った厳しい検査を実施しているため品質は国内生産レベルを満たしております。
②納期の遅延
また国内と違い、海外では輸送時間があります。
国内ですと、検査後の出荷では時間がかかることは少ないですが、
海外の場合ですとインフラが整備されていない地域もございますので、
出荷までに相当な時間がかかる場合もございます。
また生産はもちろん、物流や通関など、海外調達には国内と違って様々なプロセスがあります。
それらのプロセスにおいて、日本のように厳密なスケジュール管理がなされていないケースも多々あり、
注文した製品および原材料を従来の納期通りに取得するために取引先の進捗状況を事前に把握しておくことが大切です。
当社では、お見積りの際に具体的にスケジューリングをすることでこれらの納期確認をしております。
部品の海外調達コストダウンセンターを運営する近代精機株式会社では、
対応レベルが国内とそん色のないレベルの製作精度・品質を実現でき、
かつ短納期対応やトラブルに対応できるように24時間操業の工場を外注先として選定することができます。
取引先を厳選することで、お客様と取引先とのより密なコミュニケーションを実現し深い信頼関係を築くことが可能です。
当社では、おすすめの調達先のノウハウについても記事にまとめておりますので、ぜひご一読いただければと思います。
□当社のこれまで海外調達を行った部品加工事例をご紹介!
ここでは近代精機株式会社がこれまで海外調達を行った部品の加工事例をご紹介します。
加工事例①:ワッシャー
こちらの加工事例は、材質が S45Cのワッシャーです。
こちらは、精度は厚み2(0,-0.05)で、黒染めをしています。
加工事例②:シャフト
こちらの加工事例は、材質がSLD11のシャフトです。
こちらは、精度はφ6(-0.004,-0.012)、垂直度⊥0.005です。
熱処理を施しており、硬度はHRC58です。
部品の海外調達なら「部品の海外調達コストダウンセンター」まで!
部品の海外調達コストダウンセンターを運営する近代精機株式会社では、安全・安心のワンストップ海外調達を実現します。
当社は大手Tier1、装置メーカー、電気機器メーカーなど、上場企業との取引実績も数多くあり、これまで多くの海外部品調達を行ってまいりました。
当社には、中国・ベトナムなどアジア圏に10年以上の長きに渡る取引を経た協力会社があります。長期的に深い信頼関係を築いた取引先との連携によって、国内調達と変わらない製作精度・品質保証を実現しています。
さらに、この協力会社との密な連携によって、海外調達における課題である短納期対応やコミュニケーション不足によるトラブルについても対応することができます。
また、当社ではISO9001認証を取得しており、国内調達できる部品は全て海外調達が可能となっております。鉄、鋳物、特殊鋼、樹脂など多数の材質や旋盤加工、溶接、熱処理など幅広い加工方法での対応ができます。もちろん、加工精度についても研削加工で0.005、高速ワイヤーカットで0.05、低速ワイヤーカットで0.005、マシニング゙加工で通常±0.02 程度を保証させていただいております。
部品の海外調達について「品質・精度は大丈夫なのか…」「対応できる加工種類・表面処理方法に限りがあるのでは…」「納品に時間がかかるのでは…」「むしろコストがかかってしまうのでは…」とご不安をお持ちの方は、ぜひ部品の海外調達コストダウンセンターまでお気軽にご相談ください。