2021年1月6日
「ステンレス溶接について知りたい。」
このようにお考えの方はいませんか。
ステンレス溶接と聞くと、難しいイメージや種類が多いイメージを持っている方もいるでしょう。
実際に種類が多くて難しいです。
今回は、ステンレスの溶接加工について紹介します。
□ステンレス溶接は難しい
ステンレス溶接は難しいと言われますが、それはどういった点から言えるのでしょうか。
まずは、ステンレス溶接について少し理解を深めましょう。
ステンレス製品はさまざまな場面で見られ、身近なところでは食器や家具、エレベーター、エスカレーターなどがあります。
他にも、キーケースやステンレス製部品洗浄用水切りケースといった事例もあります。
そんなステンレスですが、大きく5つの種類に分けられます。
・マルテンサイト系ステンレス鋼
・フェライト系ステンレス鋼
・オーステナイト系ステンレス鋼
・オーステナイト・フェライト系ステンレス鋼
・析出硬化系ステンレス鋼
5つに分かれているということは、それぞれに特徴があるということです。
また、その成分によってさらに細かく分けられます。
その結果、「難しい」という印象に繋がっているでしょう。
また、オーステナイト系ステンレス鋼には2つの問題があります。
1つ目は、溶接入熱で製作物が大きく変形することです。
炭素鋼と比較すると、線膨張係数が1.5倍、熱伝導率が1/3と言われています。
2つ目は、溶接施工自体も技量が要ることです。
アークが安定しないでスパッタが多いことや、溶け落ちが発生するため、技量がないと難しいでしょう。
これらのことから難しい印象を持っている方が多いと思います。
□溶接の種類について
次は、溶接方法の種類を紹介します。
まずは、TIG溶接です。
これは高性能・高品質かつ美麗な仕上がりになる溶接方法です。
電導性を持つ金属に対してはほぼ適用可能で、アルミニウム合金やマグネシウム合金なども溶接できます。
ただし、速度が遅かったり、風の影響を受けやすかったりするため注意しましょう。
続いて、MIG溶接です。
この溶接方法はTIG溶接よりも仕上がりの美しさは劣るものの、生産性が高いです。
そのため、頻繁に使用される1つと言えるでしょう。
被覆アーク溶接という溶接方法もあります。
これは全て手作業で行います。
被覆材が割れて溶融池に脱落したり、割れ・ピット・ブローホールが生じやすくなったりするため注意しましょう。
最後は、サブマージアーク溶接です。
先程の被覆アーク溶接と違い、完全自動化で行えるため、同品質の溶接を行えます。
注意点は被覆アーク溶接と同じことが挙げられます。
□ステンレスの溶接加工事例をご紹介!
ここでは、これまでの加工事例をご紹介します。
加工事例①:洗浄カゴ
こちらは、材質がSUS304+樹脂コーティングの洗濯カゴです。
こちらは部品の洗浄用として使用されます。
>>>加工事例の詳細はこちら
加工事例②:パイプ当て板
こちらはSUS304のパイプ当て板です。
こちらのパイプ当て板は中心のシャフトを溶接し、機械加工をしております。
>>>加工事例の詳細はこちら
加工事例③:軸ストッパー
こちらは、SUS304の軸ストッパーです。
こちらの軸ストッパーは溶接構造となっております。
>>>加工事例の詳細はこちら
□まとめ
今回は、ステンレス溶接加工について紹介しました。
ステンレスには多くの種類があるだけでなく、技術が必要だったり、大きく変形する可能性があったりして、難しいと言われています。
また、溶接方法もいくつかあり、特徴が異なるため、それを知ってから取り掛かりましょう。
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